超精密位置決めのための超音波モータを用いた摩擦駆動の研究
概要  世界初の超音波モータを用いた摩擦駆動による超精密位置決めステージを京セラ株式会社と共同で開発した.従来の電磁モータ駆動型ステージと比較し1/2の小型化,3倍の高精度化を実現した(詳細はこちら).その成功の鍵は,摩擦駆動部での摩耗制御にある.
 本研究では,摩擦駆動部に優れた耐摩耗性を有するセラミックスを導入し,その摩耗制御のための機器設計,駆動のためのソフト設計の構築を目指す.

超音波モータ駆動型電子ビーム描画装置用精密位置決めステージ(京セラ,東北大学)

関連
事項
国際特許申請:2件
国内特許申請:9件
関連受賞:日刊工業新聞十大新製品賞 (2000)

       NTT通信エネルギー研究所研究開発賞 (2000)
Slogan 摩擦駆動システムにより高精度機械と精密加工領域を切り開く!
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摩擦駆動システム(設計法)の研究開発
柔軟媒体搬送システムにおける搬送制御の研究
概要  柔軟媒体の搬送システムにおいては,「媒体の高精度な搬送とその信頼性・耐久性」が要求される.それ故,媒体と搬送用ゴムローラとの接点のトライボロジー特性の把握が重要であり,その制御技術が,高性能な柔軟媒体搬送システムの鍵を握る.
 本研究では,柔軟媒体搬送システムにおける搬送用ゴムローラによる紙の搬送時のマイクロスリップ機構の解析に基づき微小すべりの予測式を提案し,実験によりその有効性を実証した.
関連
事項
受賞:精密工学会高城賞 (2003)
Slogan 微小すべり制御による摩擦駆動システムの高機能化を目指す!
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セラミックス及びPEEKを用いた摩擦駆動の研究
概要  セラミックス及エンジニアリングプラスチックを用いた摩擦駆動において,極めて優れた耐摩耗性を示すための駆動条件を実験的に明らかにした.これに基づき,セラミックス及びエンジニアリングプラスチックを用いた摩擦駆動システムの設計指針を提案した.
関連
事項
Slogan 摩擦駆動システムにより高精度機械と精密加工領域を切り開く!
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摩擦機構の解明と低摩擦システム(設計法)の研究開発
真空機器のためのトライボコーティング潤滑法(摩擦支援型固体潤滑膜形成法)の研究開発
概要   真空機器のための新しい潤滑法として,その場修復型固体潤滑法(トライボコーティング)の開発を行っている.
 従来の固体潤滑材より低いすべり摩擦(摩擦係数0.02以下)を容易に実現し,その特性を半永久に持続できることを実証している.現在,宇宙機器や医療機器への応用研究を進めている.
関連
事項
宇宙実験:国際宇宙ステーションロシアサービスモジュールにてトライボコーティング膜の宇宙環境曝露実験を遂行中である.(詳細はこちら)
関連受賞:日本トライボロジー学会最優秀講演賞 (2002)
Slogan トライボコーティング潤滑法が真空機器潤滑の未来を開く!
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詳細 詳細な説明はこちらをクリックしてください.
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セラミックスの水潤滑システムの研究開発
概要   油を潤滑剤としてしゅう動される金属と比較し,セラミックスは水を潤滑剤として摩擦係数0.001オーダの非常に低い摩擦を与えることができる.潤滑油の廃棄に伴う環境汚染問題がクローズアップされている現代,水潤滑システムは環境に優しい機械機器のしゅう動要素として期待されている.本研究では,セラミックスの水潤滑による低摩擦の発生機構の解明とその広い応用のための,しゅう動面設計とトライボシステム設計の構築を目指す.
関連
事項
国内特許:1件
Slogan セラミックスの水潤滑で環境に優しい機械を創成する
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硬質薄膜とセラミックスの吸着ガス潤滑システムの研究開発
概要   窒化炭素膜に窒素ガスを吸着させることにより無潤滑状態にもかかわらず油潤滑と同等の0.003の低摩擦係数が実現される.油や摩耗粉が問題となる固体潤滑剤の使用が困難なマイクロマシンをはじめとする小型機器の潤滑法として期待される.本研究では,吸着ガスによる低摩擦の発生機構の解明とその実用化のための窒化炭素膜の創成及びトライボシステム設計指針の構築を目指す.
関連
事項
関連受賞:日本機械学会東北支部独創研究学生賞  
                            (2002)
       日本機械学会東北支部独創研究学生賞
                            (2003)
Slogan 硬質薄膜を用いた吸着ガス潤滑システムがMEMSと精密機械の接触面の未来を開
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摩耗機構の解明と耐摩耗トライボシステム(設計法)の研究開発
微視的摩耗機構の解明と摩耗マップを用いた摩耗理論の体系的整理
概要   摩擦部の直接観察が可能なSEM-Tribo-System及びAFMを用いて,セラミックス,硬質薄膜を中心に微視的摩耗機構の解明を進めている.さらに,広範囲な摩擦条件下での摩耗形態の発生条件を摩耗マップとして提案し,これに基づき摩耗理論の体系化を目指す..
関連
事項
受賞:日本機械学会論文賞 (1999年)
関連受賞:米国機械学会トライボロジー部門論文賞 (2003)
Slogan 摩耗理論の体系化で耐摩耗設計の基礎を築く
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セラミックスと硬質薄膜を用いた耐摩耗トライボシステムの研究開発
概要   セラミックス及び窒化炭素膜は,従来の工業材料では実現不可能な優れた耐摩耗特性を発揮する.これに対しセラミックスを耐摩耗部材として安全に使用するための摩耗マップを摩耗機構に基づき世界で初めて提案し,それらの優れた耐摩耗性を発揮させるための機器設計指針を明らかにしている.現在,セラミックス,窒化炭素膜をトライボ部材とする超音波モータ,リニアステージ,ハードディスクドライブ,軸受の応用研究を通じて耐摩耗設計に基づく機械設計法の確立を目指している.
関連
事項
受賞:日本機械学会論文賞 (1999年)
目標 セラミックスと硬質薄膜の導入と耐摩耗設計で高機能機械機器を創成する
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摩擦・摩耗・表面特性の評価法及び解析法の開発
高画質液晶ディスプレイのための液晶配向用ラビング布の評価法の開発
概要   輝度むらのない高画質液晶ディスプレイ製造の鍵は,液晶分子を配向させるためのラビング布と液晶ディスプレイ基板との「ラビング工程(摩擦工程)」にある.そこで摩擦制御による液晶ディスプレイ生産性向上を目的に,液晶分子の配向特性に直結する「ラビング布」の表面特性を簡便かつ定量的に評価する手法「トライボシステム加振法」を開発した.さらに,その実用に対する有効性を実証した.
関連
事項
受賞:日本トライボロジー学会論文賞 (2003)
日本機械学会東北支部技術研究賞 (2003)
第2回世界トライボロジー会議ベストポスター賞 (2001)
Slogan 摩擦駆動システムにより高精度機械と精密加工領域を切り開く
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高分子膜表面の液晶配向特性評価法の開発
概要  輝度むらのない高画質液晶ディスプレイ製造の鍵は,液晶分子を配向させるためのラビング布と液晶ディスプレイ基板との「ラビング工程(摩擦工程)」にある.摩擦制御による液晶ディスプレイ生産性向上を目的に,ラビング処理された高分子膜表面の液晶分子の配向特性評価法を提案した.本研究では,その実用化を目指す.
関連
事項
Slogan 摩擦駆動システムにより高精度機械と精密加工領域を切り開く
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先端的コーティング材の耐摩耗評価試験法の標準化に関する研究
概要  DLC,ダイヤモンドをはじめとして油を用いず低摩擦,耐摩耗を発揮する硬質薄膜の研究が急速に進んでいる.これらコーティングのトライボロジー特性の把握と同時に耐摩耗コーティングに対する材料設計指針が求められている.このような背景のものと「先端的コーティング材の耐摩耗評価手法の標準化」がEUのロジェクトとして遂行されている.本研究は,標準試験機として有望なMicro-scale abrasion testerにおいて再現性のある安定した摩耗結果を得るための測定条件,材料選定条件の指針を構築する.
関連
事項
Slogan 摩耗試験機の標準化で最先端コーティングの開発を促進する!
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マイクロスリップの可視化法の開発
概要  接触面内における滑り出し機構,摩擦駆動機構解析を目的に,相関法を用いた接触面のマイクロスリップの可視化法を開発した.これを用いて二物体間の滑り出しに及ぼす接触の形,接触面間に存在する異物の影響を明らかにした.
関連
事項
関連受賞:日本可視化学会論文賞 (1997)
Slogan 接触面の可視化技術で摩擦機構の解明の道を切り開く
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摩擦・摩耗制御のための表面創成技術・設計法の研究開発
セラミックスの水潤滑における耐焼付性向上のための表面テクスチャリング
概要  油を潤滑剤としてしゅう動される金属と比較し,セラミックスは水を潤滑剤として摩擦係数0.001オーダの非常に低い摩擦を与えることができる.潤滑油の廃棄に伴う環境汚染問題がクローズアップされている現代,水潤滑システムは環境に優しい機械機器のしゅう動要素として期待されている.しかし,水は従来の潤滑材である油と比較し粘度が著しく低いため焼付にいたる許容荷重が低いという難点がある.本研究では,耐焼付性を向上させるための表面テクスチャーの開発を目指す.
関連
事項
Slogan セラミックスの水潤滑で環境に優しい機械を創成する
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研究テーマの概要

東北大学大学院工学研究科
機械システムデザイン工学専攻
トライボロジー分野
足立幸志
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(これまでの研究も含む)
柔軟媒体搬送システムにおける搬送性能評価法の開発
概要  柔軟媒体の搬送システムにおいては,「媒体の高精度な搬送とその信頼性・耐久性」が要求される.それ故,媒体と搬送用ゴムローラとの接点のトライボロジー特性の把握が重要であり,その制御技術が,高性能な柔軟媒体搬送システムの鍵を握る.このような背景のもと,本研究では,柔軟媒体と搬送用ゴムローラとの接点のトライボロジー特性を評価する従来の摩擦係数に変わる新しいパラメータを提案し,その有効性を実証した.
関連
事項
受賞:精密工学会高城賞 (2003)
Slogan 微小すべり制御による摩擦駆動システムの高機能化を目指す!
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トライボ焼結を用いたアルミナセラミックスの鏡面加工法の研究
概要   アルミナセラミックス同士を900oCの高温化で摩擦すると表面粗さが10 nmオーダの鏡面が形成されることを実験的に明らかにした.この摩耗機構の解析を元にセラミックスのマイルド摩耗と摩耗粒子のその場焼結を利用した「セラミックスのポアフリー鏡面形成」のための新しい加工原理を考案した.
関連
事項
受賞:精密工学会優秀講演奨励賞 (1996)
    青葉工学振興会奨励賞 (1996)
目標 摩耗の積極利用で加工の世界に新風を!
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